まいど!
おやじのゴルフマガジン編集長の「たいしょー」です。
突然ですが、グリップの形状がスイングに与える影響が大きいということをご存知でしょうか?
えっ?特に考えたこともない?
たしかに何の気なしにオーバーラッピンググリップを採用している人も多いかもしれませんね。
でも、もし「いまいちスイングの調子が思わしくない」と感じているなら、その原因はグリップが合っていないのかもしれません。
そこで今回のご提案として、ベースボールグリップを視野に入れてみては如何でしょうかというもの。
私なりの主観になりますが、ベースボールグリップのメリットとデメリットを洗い出してみました。
ベースボールグリップが気になっていた方は、ぜひご一読いただければ幸いです!
ベースボールグリップの5つのメリット
さあ、まずはベースボールグリップのメリットからです。
私が思いつく限り、5つの長所がありました。
右手に力が入りやすくなる
ベースボールグリップは右手の力をフルに使えることができるようになります。
その理由は、右手の全てでグリップを握れるからです。
それによる具体的な恩恵は以下の2つ。
① 右手のパワーをフルに活かせるため飛距離が伸びる
② インパクトゾーンでグリップエンドが左に流れにくくなるため球が捕まる
①はそのままですね。
右サイドのパワーがが伝わりやすくなれば、それに比例して飛距離がアップするのは説明の必要はないでしょう。
②はグリップエンドという「支点」が飛球線方向にズレないので、ヘッドが手元を追い越しやすくなるという意味になります。
これも右手のパワーがによる効果のひとつです。
アームローテーションがしやすくなる
私がオヤジゴルファーに最も大切なスイング要素と思っている、アームローテーション。
これが他のグリップ形状と比べて、格段にやりやすくなります。
その理由と思っているのが、左右の手の距離が離れているからです。
そして先ほどお話したように、右手の力を伝えやすいことが加わります。
この条件を満たすと、両手の中でテコの原理を使いやすくなるのです。
その「テコの原理」をどう使うのか?
それは、切り返し直後にクラブを前倒しする動作が楽になるのです。
つまりは「アームローテーション」の動き。
このアームローテーションを少ない力で行うには、とても都合の良いグリップと言えるのです。
クラブが緩みにくくなる
ベースボールグリップは、数あるグリップ形状の中で、最も両手とグリップの密着度が高くなります。
つまりは接地面積が大きくなり、摩擦力が高いということ。
これによりスイング中にクラブがズレたり、すっぽ抜けたりしなくなります。
この恩恵を最も強く感じるのは、以下の状況ではないでしょうか。
① 疲れの出てきたラウンド後半のホール
② 雨や汗などによるウェットコンディション
初心者ゴルファーや、女性ゴルファー。
そして我々のような握力の落ちてきたオヤジゴルファーは、けっこうメリットがあると思いますよ。
シャフトのしなりを感じやすい
両手の距離が長く使えて握れるベースボールグリップは、「テコの原理」などの効果により、しっかりと握ることができます。
それによりコックの角度など、グリップの形を固定しやすいという特徴があるのです。
グリップがグニャグニャしていると、シャフトを効率よく「しならせる」ことができません。
シャフトがしなる為に使われるはずの力が、手首の動きに吸収されてしまうからですね。
そこでしっかりと固定しやすいベースボールグリップにすることによって、きちんとシャフトに負荷がかかって適正なしなりを得ることができるんです。
「クラブを扱う」とは「シャフトのしなりをコントロールする」と同義語と言えなくもありません。
そのくらい「シャフトを適正にしならせる」というのは、ゴルファーにとって大事なスキルなのです。
指を傷めにくい
ゴルフのグリップで痛めやすい指と言えば、左手親指が多いんです。
それは上から右手を重ねるので、スイング中に大きな圧力が掛かってしまうからなんですね。
ここを重ねなくてよいベースボールグリップは、左手親指に優しいグリップと言えます。
他にも、インターロッキンググリップで握っている人は、右手小指を傷めやすいです。
左手人差し指と絡めるからですね。
この点においても、ベースボールグリップは全ての指を独立させて握ることができるので心配ありません。
ベースボールグリップの4つのデメリット
今度はベースボールグリップのデメリットを、私の主観において4つご紹介していきましょう。
右手が悪さしやすくなる
メリットの項でも登場しましたが、ベースボールグリップは右手の力を使いやすくなります。
しかし言ってしまえば、それは諸刃の剣。
メリットにもなれば、デメリットにもなるのです。
右手が正しく使えていないと、フルパワーを得たベースボールグリップは暴走しやすくなります。
右サイドのパンチに頼ったゾーンの短いインパクトとなり、出玉はあっちこっちに散らばってしまうでしょう。
飛球線に対して右肩が被りやすくなる
一般的なショートサムのオーバーラッピンググリップと比べて、ベースボールグリップは右手が左手よりも遠くなります。
そうすると、わずかですがアドレスで右肩のラインが前に飛び出やすくなるのです。
スクエアなターゲットラインより被ることにより、アウトサイドインの軌道になりやすいという傾向があります。
これによりショートアイアンでは左への引っかけ、長いクラブではスライスボールが出やすいというデメリットがあるのです。
左ひじが引けたスイングになりやすくなる
右手の返しが強くなると、インパクトで急激なフリップ動作を誘発する危険性があります。
インパクトで左手を止めて右手をこねるように返してしまうと、フォローで左ヒジが引けた「チキンウィング」になりやすいというデメリットもあるのです。
ベースボールグリップに限ったことではないですが、アームローテーションは自然な体の回転との共同作業が不可欠です。
主張しすぎない範囲で、ベースボールグリップの特徴を活かす意識が必要となるでしょう。
周囲の質問に答えるのがめんどくさい
ベースボールグリップは主流のグリップスタイルではありません。
言葉を選ばずに言えば、初心者や非力なゴルファーが採用する印象が強いです。
もちろんそんなことは無く、ベースボールグリップはあまり知られていない沢山の利点がある素晴らしいグリップスタイルです。
でも聞いてくる人は聞いてきます。
「何でベースボールグリップなん?」
「オーバーラッピングにしたら、もっと良くなるって!」
こんな感じの周りの質問に答えるのが面倒くさくなることがあります。
こういった問答にストレスを感じる方は、デメリットになるかもしれませんね。
まとめ
今回は、ベースボールグリップの5つのメリットと4つのデメリットを、私の主観においてお話させていただきました。
昔は初心者が使うイメージが強かったですが、近年では上級者やプロゴルファーの中にも採用する人が出てきています。
なのでスイングに悩んでいる最中なら、一度ベースボールグリップを試してみることをお勧めいたします。
意外な発見が待っているかもしれませんよ!