「シャンクは上達の手前」と言われる5つの理由を考察!

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まいど!
おやじのゴルフマガジン編集長の「たいしょー」です。

「シャンクは上達の手前」
「シャンクが出るようになったら一人前」

あなたはこんなことを聞いたり言われたりしたことはありませんか?

シャンクとはゴルフスイングにとって、お世辞にもありがたくないミスのひとつ。
ではなぜ、こんなミスを肯定的に受け止めるような風潮があるのでしょうか?

このテーマについて、私の無い頭をフルに使ってその理由を考えてみました。

そこで私が絞り出した案はこの5つ。
ぜひこの奇怪な発言の理由を、ご自身の考えと照らし合わせながら一緒に考えてください!

インサイドアウトに振るようになるから

最も一般的な理由に近そうだったのが、このインサイドアウトに振るからです。

初心者のころは、まずほとんどの人がアウトサイドインにクラブを振ります。
アウトサイドインのスイング軌道は、長いクラブはスライス、短いクラブは引っかけ、このようになかなか真っ直ぐには飛んでくれません。

で、それを解消すべく、次はインサイドアウトのスイングの習得に取り組むパターンが多いです。

インサイドアウトの軌道は、インパクトゾーンからフォローにかけて、クラブヘッドがプレーン上よりも外側を抜けていきます。
ということは、ネックがボールに近づきながらインパクトを迎えるということになります。

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その微妙な距離感をコントロールすることは、当然初心者には簡単ではありません。
だから勢い余ってクラブヘッドが余計に外側に抜けていき、ネックでボールをヒットしてしまう確率が高くなるのですね。

スイングアークが大きくなるから

次に考えられる理由として、腕が伸びるようになるからというのが挙げられます。

初心者のころは、クラブの重さを活かした遠心力や重力を最大限に使うことができません。
特に若い男性であれば、腕力に頼ってクラブを振ってしまうことが多い。

腕の力にまかせてクラブを振ると、特にダウンからフォローにかけてヒジや肩甲骨といった可動部分が曲がったり縮んだりしやすいのです。

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今まで縮こまっていた腕の振りだったのが、上達とともに上体の力が抜けていく。
そうなると当然、各可動部分が最大限伸びるようになってスイングアークが大きくなってきます。

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スイングアークが大きくなると、今までの体とボールの距離だと近すぎてしまいます。
それに気づかずにボールを打っていると、ちょいちょいシャンクが発生するということが起こるのです。

身体の回転を使い出すから

もうちょっと突っ込んで考えると、下半身リードなどといったボディーターンを習得し始めるタイミングでシャンクが起きやすくなります。

普通はボディーターンをしたほうがシャンクは出なくなります。
それは身体が回転することによって、手元とクラブの通り道が確保されるというのが理由。

でもそれは正しい動きを習得できた後の話。

初心者の方がボディーターンの練習をし始めると、まず最初に、右ヒザや右腰が前方に突き出やすくなります。

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そうなると、本来ダウンスイングで手元が通るはずだった「ふところ」のスペースが埋まってしまいます。
これにより、通り道のなくなった手元は外側から通ってくるしかなくなるのです。

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こうなってしまうと、クラブヘッドも同様に外側を通るしかありません。
おのずとネックとボールが近くなるインパクトとなり、シャンクの可能性が上がってしまうのです。

アイアンでヒールから入れようとするから

さらに深掘りすると、インパクト時にヒール側からボールにコンタクトすることが考えられます。

先ほどまでは初級者が中級者へステップする過程で起きやすいシャンクでしたが、こちらは中級者が上級者へステップする過程で起きやすいシャンクと言えるでしょう。

重心距離の短い上級者向けアイアンでは、古くからこの感覚が大切にされてきました。

ややフェースを開いてヒール寄りでボールをとらえる。
そしてボディーターンとアームローテーションを上手くリンクさせてフェースを閉じながらフォロースルーへとつなげていく。

このようにインパクトすることで、ボールがヒール側からトゥー側にかけて、フェース面を斜めに駆け上がっていくような感覚になるのです。

これを昔の上級者は「インパクトで球を包み込む」という言葉で表現していました。

これにより放たれたボールは、打感・弾道ともに、極上のドローボールとなるのです。

ただこれを習得するには、本当にネックをボールにぶつけていくくらいの勇気が必要になります。
そしてインパクトで手元を浮かさないこと、フォロースルーをしっかり左サイドへ振っていくこと、このような技量を伴わないと、即シャンクにつながってしまう高等技術なのです。

本人をなだめるため

最後に考えられるのはコレ。
本人をなだめるためです(笑)

例えばシャンクで悩んでいる人のスイングを見て「なにもアドバイスできる言葉が浮かばないほどヒドイ…」という状況。
それでも何とかゴルフがキライにならないように、気分を上げさせたい。

こんな時は迷わず使いましょう!
「シャンクが出るようになったら一人前だよ!」
と。

その言葉に責任や保証なんて要りません。
ただただ堂々と言ってあげるだけで本人は安心するのです。

ゴルフ人口増加のためには、こんな周囲の優しさも大切になってくるのです!

まとめ

まとめます。

いろいろ考察してみると、「シャンクは上達の手前」とは単なる迷信ではなさそうです。
深く考えていくと、それなりの理由があることが再発見できました。

そしてシャンクは上級者でも出ます。
だからもしあなたが初級者・中級者ならば、シャンクを出すことを何ら恥じることはないのです。

だからこんな些細なことに臆病にならずに、どんどんアグレッシブにスイングを昇華させていってくださいね!